働く意味とは?
いきなり、ずいぶん難しいテーマを掲げるなと思われた方もいるかもしれません(笑)。
僕自身も、普段からこんなことばかり考えているわけではありません。
ただ、ここ最近、経営者の方のお話を聴く機会が続いていて、ふとこのテーマについて考えることがありました。
「働く意味」って、答えがあるようで、ない。
雲をつかむような話にも思えます。
でも、そんな問いを真正面から考える機会って、意外とそう多くないんですよね。
なぜ、そんな機会が増えたのか。
実は今年、PLAYANDWORKで新しいサービスをスタートしました。
その名も「カルチャーパートナー」。
企業には、数字や商品、設備のように目に見える資産だけではなく、長い年月をかけて育まれてきた「企業文化」という、目には見えない資産があります。
それを、言葉にして、見える形にしていこう。
そんな取り組みを昨年から少しずつ始め、ご理解のある経営者の皆さんに協力いただきながら、今年の春から正式にサービスとしてスタートしました。
具体的に何をするのかというと……
ちょっと変わっています。
「ラジオ番組」のように、経営者の方にお話を聴くんです。
ヘッドフォンをつけてもらい、マイクをセットして、ミキサーをつなぐ。
そして、心地よいBGMをヘッドフォンから流します。
すると、不思議なことが起こります。
普段ならなかなか話さないようなことまで、自然と話してくださる。
気がつけば時間が経っていて、終わった後には、
「もう終わりなの?」
「めちゃくちゃ楽しかった!」
と言っていただく。
毎回、「このサービス、まだまだ面白くなりそうだな」と感じています。
アンケートに答えてもらうだけでは、なかなか出てこない「本音」。
それが、何気ない会話の中から、ひとつ、またひとつと見えてくる。
「あ、今の言葉、大事だな」
そんな瞬間に出会えるのは、インタビュアー冥利に尽きます。
一見すると何気ない言葉でも、それらをつなぎ合わせていくと、その会社が長い時間をかけて無意識に築いてきた「文化」が浮かび上がってくる。
やればやるほど、可能性しか感じない仕事です。
そんな経営者の方々のお話を聴いていると、自然と「働く意味」というテーマにもつながってきます。
僕はこれまで、働く意味は大きく2つに分けられるのではないかと思っていました。
ひとつは、
「儲かるか? 儲からないか?」
という短期的な視点。
もうひとつは、
「どんな会社でありたいのか?」
「どんな生き方をしたいのか?」
という長期的な「在り方」の視点。
大きく分ければ、このどちらかに収まるのではないか。
そう思っていました。
ところが。
先日、あるハンバーガーチェーンの女性社長のお話を聴いて、その考えが見事にひっくり返りました。
その方は、「儲かるかどうか」でも「自分たちはどうありたいか」でもない、まったく別の物差しで「働く」ということを捉えていたんです。
それは、
「目の前にあることを、少しでも良くしたい」
ただ、それだけ。
この言葉を聞いたとき、
「いろいろ考えすぎてたな(笑)」
と思いました。
「儲かるか?」
「どうありたいか?」
「どんな未来をつくりたいか?」
そんなことをあれこれ考えている自分が、急にちっちゃく見えたんです。
僕なりに整理すると、こういうことなのかなと思います。
「儲かるか?」を考えるときも、
「自分たちはどうありたいか?」を考えるときも、
実は「自分」が真ん中にいる。
もちろん、それが悪いわけではありません。
むしろ経営者として、とても大切なことです。
でも、その女性社長の話を聞いて感じたのは、
「自分」ではなく、「目の前にある課題」を真ん中に置いている。
ということでした。
目の前のお客様。
目の前のスタッフ。
目の前の地域。
目の前で困っていること。
それらを「他人事」ではなく「自分事」として捉えて、少しでも良くしていく。
言葉にすると、とてもシンプルです。
でも、実際にやろうとすると、ものすごく難しい。
そして、ものすごく強い。
「自分がどうしたいか」ではなく、
「目の前の人や社会にとって、どうしたら少し良くなるだろう?」
と考える。
そこから仕事を始めるという考え方です。
今回の話を聴いて、僕が思ったのは、
「どれが正解なのか?」
ということではありません。
儲けることを考えることも大切。
自分たちの在り方を考えることも大切。
そして、目の前にあることを良くすることも大切。
きっと「働く意味」には、いろいろな答えがある。
むしろ、いろいろな答えがあっていい。
その違いを知ること。
そして、自分とは違う考え方に出会ったときに、
「なるほど、そういう見方もあるのか」
と思えること。
それが、意外と大切なのかもしれません。
「働く意味とは?」
まだ僕自身も、答えは出ていません。
でも、いろいろな経営者の方の話を聴きながら、自分の答えも少しずつ変わっていく。
そんなプロセス自体が、けっこう面白いなと思っています。
さて、明日は何を良くしようかな。
そんなことを考えながら、今日も仕事をしたいと思います。
学びの多い、べらぼうに暑い日のお話でした。